自己申告の勤怠管理はもう限界。IPO準備を加速させた、PC負荷ゼロの客観的データ活用術
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- 吉積ホールディングス 株式会社
- Google Cloud専業のリーディングカンパニー。日本初のプレミアパートナーとして、クラウドエースを中心にグローバルで1,000社以上のDXを支援。数々の受賞歴を誇る技術力で、生成AIなど最先端分野も開拓する。
導入事例:吉積ホールディングス株式会社様
クラウド監査ログ活用による、上場基準の勤怠管理と生産性分析の実現
吉積ホールディングス株式会社
日本初のGoogle Cloud MSP認定を取得したクラウドエース社などを傘下に持ち、グループ全体の経営管理を担う。Google Cloudの導入支援や働き方改革支援で業界をリードし、グローバル21拠点で事業を展開。
上場審査を見据えた、客観的な勤怠管理が急務だった
自己申告制の勤怠管理では、上場企業に求められるガバナンス要件を満たせない。しかし、既存のPC監視ツールは生産性を低下させる懸念がありました。
上場基準のガバナンス
クラウド監査ログを基に客観的な勤怠データを自動生成。自己申告に頼らない信頼性の高い勤怠管理を実現します。
PC負荷ゼロで生産性維持
PCにエージェントを導入する監視ツールとは異なり、クラウド上のログを利用。PCパフォーマンスを一切低下させません。
圧倒的な開発スピード
コンセプト共有からわずか2ヶ月でプロダクトが完成。内製化の数倍の速さで、課題解決を実現しました。
インタビュー全文
SANUS導入の背景と期待
阪本
まずはSANUS導入の決め手や、背景をお教えください。
吉積氏
やはり勤怠管理の機能ですね。上場に向けて従業員の自己申請による勤怠管理では要件を満たせず、何かしら活動の実態をチェック・確認する必要がありました。主な選択肢としては「PCの起動時間のログを取る」「クラウド上でのSaaSの利用ログを取る」の2つがありましたが、いずれにせよ情シスがログを手作業で確認するのは現実的ではないため、何らかのツール活用が必須だったのです。
阪本
SANUS導入で期待していることをぜひ、伺わせてください。
吉積氏
勤怠管理の機能はもちろん、正確な活動データや勤怠データを元にしたハイパフォーマーとローパフォーマーの活動を分析する機能についても上手に活用したいですね。実際に、Definer社内にてツールを通して得られたインサイトを活用されているのを見て、かなり期待しています。将来的には、AIを活用した分析も期待できたらと思いますね。
上場企業で求められるガバナンス
阪本
大前提として、上場企業のガバナンスがより高いレベルで求められていると伺っております。上場を目指されるなかで、法人として達成すべき要件を伺いたいです。
吉積氏
まずは従業員の勤怠履歴が自己申告だけに頼らないこと、そして未払いの残業代が存在しないことを示すことですね。これは上場時に未払いの残業代がある場合、後に監査や告発が発生し、追加賃金の支払いが必要となり、その結果として株価が下がる可能性があるためです。こういった事象が起こり得ないようにすることは当たり前ですよね。東京証券取引所においても、上場準備中の会社や上場企業に対してガバナンス強化を求めています。
既存ツールとの違いや、SANUSの良さ
阪本
OSログを取得して、パソコンの利用履歴を監視しているツールがあるかと思います。そういった既存ツールでは、納得されなかったことは何でしょうか?
吉積氏
ローカルコンピューターにLogger(ロガー)を入れるのは反対でした。パソコンにロガーを入れてOSログを取得するツールも多いですが、そうするとPC処理スピードが落ち、生産性も低くなってしまいます。一方、SANUSはクラウド上の監査ログを取得しているため、PCへのインストールも必要ないですし、PCのパフォーマンスも低下しません。これも評価できるポイントだと思います。
阪本
ありがとうございます。また、手動での作業を極力排除しているのはどうでしょうか。
吉積氏
そもそも、自己申請で勤怠管理や工数管理を手動で行うのは大変です。ミスもあるし、手間がかかりすぎます。一方、SANUSはこれらのデータを自動で取得し、分析まで行ってくれる点が優れています。今は勤怠管理に主軸を置いていると思いますが、工数管理までできるようになるとさらに良いですね。
Definer社の開発速度、顧客課題解決への本気度
阪本
初期コンセプトを決めた後、SANUSのプロダクトをお見せしたのが2ヶ月後でしたが、一般的な開発速度と比較してどうでしょうか。
吉積氏
非常に速いです。もう作ったのか、と驚きました。通常の5〜6倍、場合によっては10倍の速さではないでしょうか。
阪本
そう仰っていただけると、とても嬉しいです。貴グループは日本有数の実績と技術力が大きな強みだと思うのですが、内製化せずにDefiner社のSANUSを利用しようと思った理由はなんでしょうか?
吉積氏
まず、SANUSはすでに完成していました。UIもモダンで、非常に良い印象をもっています。 通常、当たり前ですがコンセプトを話すだけではプロダクトは完成せず、要件定義に月単位で時間がかかることもありますよね。しかし、Definer社はコンセプトをランチで一度話しただけでプロダクトを完成させていたため、非常に驚きました。なので、内製化を検討するまでもなかった、という感覚です。
阪本
そんなお言葉をいただけて、めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます!
吉積氏
阪本さんはコンセプトを聞いただけで、目的に対して自分なりに解析し、プロダクトを作り上げられていて。さらに、そのでき上がったSANUSは、私のイメージとほぼ一致していました。もちろん内製も選択肢の1つですが、ここまで完成されたプロダクトがあるのであれば、その必要はありませんよね。内製化であればかかった手間とコストを削減できたと思います。
SANUSにAI活用も含めて期待していること
吉積氏
SANUSには反応速度のグラフなど、私にはない独自のアイデアも取り入れてくれました。私と阪本さんの課題感も一致しており、少し話すだけで多くのことを実現してくれると感じ、とても有意義な時間がもてたと思います。そこでDefiner社、そして阪本さんにお願いしたいことがあります。今後、 SANUSにハイパフォーマーの育成を促進できるようなAIの機能も追加されると最高ですね。今回の件で感じたのは、ほしい機能のコンセプトや課題感を伝えるだけで、迅速かつ的確に実現してくれた阪本さんとDefiner社のプロフェッショナルな対応と高い技術力です。これからも、驚くようなプロダクトの発表を楽しみにしています!
